sunday-labの日本語訳版です。英語版のXOOPS Cube関連記事を翻訳作業中...

2008年4月5日土曜日

CrazyBump

CrazyBump は写真から凹凸にアタリをつけ、法線マップを生成してくれるツールです。パラメータを色々いじって、リアルタイムプレビューを見ながら調整することができます。

現在、ベータ版を30日間、無料で使うことができます。正式版では有償化されるそうなんですが、なんとか200ドルくらいに収まってくれたらいいですよね! なんかGDCでも話に出たらしくて、現場でも注目されているツールですが、プログラマが自宅で法線マップデータを手軽に作れる点でも嬉しいツールではないかと思います。法線マップはなんか何かツールがないと作れないですしね……僕は height map 作って誤魔化してましたが (^^;

ちょっと試してみました。


Turbo Squid からそれっぽいテスト向きのテクスチャをダウンロードしてきます。


CrazyBump をスタートさせ、 "Open photograph from file" をクリック。


うーん、まぁこれなら僕は右が適切だと思います。


できたっ!


法線マップは次世代機表現の代表格のひとつになってきていますが、非常に工夫の甲斐のある表現技法のようです。そして、その「工夫」にはツールのバックアップが絶対不可欠になりますので(手じゃ作れませんから)、たいてい法線マップの利用案はツールとセットで提案されています。

たとえば、法線マップと光源に合わせて、影などをテクスチャベイクし、凹凸感の出る視野角を広げる、という表現技法(*)が最近注目を浴びているらしいのですが、法線マッピングを使用したポリゴンリダクションのついでに影の位置を計算するのか、遮蔽物を法線マップから計算するのか、詳細は忘れましたが(確か後者だったような……)、いずれのせよ作成だけでなく計算も完全に機械に任せるしかないですよね。ということで、それ専用の新しいツール、アドオンが開発されてるそうなんです。

こういった技術革新ネタは3Dツールのベンダーにとってはチャンスのようで、色んな新製品と一緒に新しい技法や方法論を見ることができそうです。アドオンだけではなく、市場の3番手、4番手に甘んじていたツールが逆襲するチャンスであったり、ルーキーツールにとっても存在意義を確立するチャンスになっているみたいですね。

たとえば ZBrush などはルーキーの3Dツールで、「吉井さんが zbrush.jp で推している」くらいの印象でしかありませんでした。(^^; ところが、強力な法線マップとディスプレートメントマップの生成機能で一気に現場に食い込んで、今ではメジャーツールのひとつになってます。

統合ツールの Maya や XSI も次世代機上の生産性、特化機能でシェアを削りあっていますが、こういった技術の転換がなければ、なかなか ZBrush や XSI のようなツールが Maya 相手に善戦するような機会もなかったんじゃないでしょうか。そして皆さん時々でいいから Shade のことを思い出してあげてください……
(PS2の序盤はShadeもミドルウェア戦線に名乗りをあげて、trueSpaceと戦っていたような...)

(*) 光源が移動するケースでは使えませんが、ライトマップを使っているゲームならどっちにしろ光源の移動は厳しいわけですから、そう大きな問題にはならないとは思います。

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